少子化・高齢化が進むことにより、多くの働き盛りの方が親の介護のために休職する時代になりました。家族の介護や看護のために1年間離職・転職した人は急増し続けており、平成18年度では14万人もの大多数になっています。また、女性は82パーセントを超えており、介護を負担しています。
働く女性は、親の介護時にも離職・休職の危機に直面します。49歳以上になると介護を負担する割合が急激に増えていきます。どのようにして親の介護と看護師を両立させていくかについて、また、制度や様々な行政サービスについて事前の情報収集や心構えが必要です。

● 介護が必要になる前に

親が高齢になってきたら、地元の介護サービスの仕組みについて一度知っておく必要があります。
相談先はどこか。どのようなサービスがあるのか。介護サービスをどのように組み合わせて利用するか。緊急時の対応をどのようにしたらよいかなど、ケアマネージャーなどの専門家と話し合って介護体制について学んでおく必要があります。
また、「緊急時に駆けつけてくれる人」を大切にしましょう。地元にいる家族や親戚、近所の方に緊急対応してもらう必要があります。地元に帰った時には土産などを持って行って挨拶し、何かあった時には頼める関係を築いておくことも大切です。

● 介護が必要になった時にまずすること

専門家に相談し、介護サービスをどのように組み合わせて利用するか、介護と仕事の両立をどのように図るかについて、全体的な介護プランを作ります。

1. 地元のケアマネージャーに相談します
地域包括支援センター(遠距離介護の場合は親御さんの居住地域)
市区町村の介護窓口(各自治体のホームページで確認できます)
相談する際には、「仕事と介護を両立したい」ということをはっきりと伝えましょう。また、知りたいことを具体的にメモしておきましょう。
2. 介護を支援する機関やそれらの利用方法について、介護の情報と知識などについて教えてもらいます
3. 相談しながら、どのようなサービスを利用するかを決め、全体的なケアプランを立てます
4. 勤務先の上司に状況を伝え相談します。
5. 自分自身や家族の役割について整理します
6. 親と自分それぞれがどんな暮らしを望むのかをよく聞き取って、それぞれが継続していきたいプランを立てます。
7. 長期的な資金をどのようにしていくか計画を立てます

長く介護を続けていくために、利用できるサービスを組み込みながら、仕事・家庭・資金など、どのようにしていったらいいかについてよく話し合うことが必要です。
介護者の意思も尊重することも大切ですし、自分たちの生活を守ることも大切です。
専門家に相談して、長く続けられる介護プランを互いによく話し合いながら見つけましょう。

● 親の介護と両立しやすい病院

介護が必要になってくる49歳以上となれば、看護師のベテランです。貴重な労働力を確保するために、「親の介護と両立しやすいシステム」がある病院もあります。
・介護施設と隣接・併設している病院
・24時間預かってくれる介護施設
このような情報は人気が高く非公開となっている場合がありますので、転職支援会社に登録して相談してみましょう。

● 無理せず派遣やパートでの働き方もある

現在看護師の資格があれば、様々なところで働くことができます。介護関係でのパートや派遣として働く方法もあります。また、クリニックでのパート勤務もあります。
転職支援会社のコンサルタントに「介護をしながら少しでも収入を得たい」ことや、何かあれば郷里に帰る場合があることなどを伝え、介護をしながら少しでも収入が得られる方法を一緒に探してもらいましょう。